アミノ酸って本当に大事?肌のベースに欠かせない成分を知って、エイジングケアに活かそう!

肌に「マル」な成分だけ。肌〇(はだまる)編集部です。
乾燥による小ジワやたるみが、鏡を見るたびに気になり始めていませんか?
- 昔はもっとハリがあったのに
- 保湿をしても追いつかず、乾燥しやすくなった気がする
実は、肌のハリやうるおいを支えている根本には、「アミノ酸」が深く関わっています。アミノ酸は、角質層にある天然保湿因子(NMF)の中心成分であり、コラーゲンやエラスチンといったたんぱく質の「材料」となる、肌にとって欠かせない成分です。
つまり、肌表面の保湿だけでなく、内側から土台を整える働きも担っています。本当に肌に必要なケアを考えるなら、その働きを知ることは欠かせません。
本記事では、アミノ酸と肌との関係、そしてアミノ酸配合化粧品を選ぶ際のポイントについて、わかりやすく解説していきます。
目次
アミノ酸ってよく聞くけど、肌にどう関係するの?

アミノ酸は、身体を構成するたんぱく質の「もと」となる物質です。例えば、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンといった成分も、アミノ酸が組み合わさったたんぱく質から作られています。
わずか20種類のアミノ酸が、組み合わせを変えることで何万種類ものたんぱく質をつくり、筋肉や内臓、血液など、そして肌の健康も支えているのです。
この20種類のアミノ酸は、大きく2つのタイプに分類されます。
分類 | 定義 | 種類 |
必須アミノ酸 | 体内で合成できず、食事やスキンケアなどで補う必要がある | バリン |
ロイシン | ||
イソロイシン | ||
ヒスチジン | ||
リシン | ||
メチオニン | ||
フェニルアラニン | ||
トレオニン | ||
トリプトファン | ||
非必須アミノ酸 | 体内で合成できる | アラニン |
アルギニン | ||
アスパラギン | ||
アスパラギン酸 | ||
グリシン | ||
グルタミン | ||
グルタミン酸 | ||
システイン | ||
セリン | ||
チロシン | ||
プロリン |
スキンケアでアミノ酸が注目される理由も、次のような基本的な性質にあります。
- 肌に元々含まれる成分であるため、刺激が少なくトラブルが起こりにくい
- 分子量が小さく、角質層へ浸透しやすい
このような特徴から、敏感肌やエイジングケアを意識する方にも選ばれています。
アミノ酸は「肌のレンガ」の役割!バリア機能を支える重要な成分
アミノ酸は、身体にとって家づくりで言えば「レンガ」のような役割を担っています。
特に肌においては、角質層の天然保湿因子(NMF)として存在し、うるおいとバリア機能を支える重要な構成成分です。

ここで示す「角質層」は、外部刺激から肌を守るバリアのような存在です。角質層は、角質細胞とその間を埋める細胞間脂質の2つから構成されます。
この角質細胞の中にはNMF(天然保湿因子)が、細胞間脂質にはセラミドが含まれます。NMFの役割は、主に肌の水分蒸発を抑えてうるおいや弾力を保つことです。
実は、NMFは約半分以上がアミノ酸とアミノ酸由来の成分でできているため、アミノ酸化粧品との親和性が高いことが知られています。NMFが減少して機能が弱まると、乾燥が進みキメの乱れや、バリア機能が衰えてしまい、肌トラブルを起こしやすくなります。
つまり、しっかりとしたレンガで頑丈な家を建てるように、NMFが整うと肌は強くしなやかに保たれ、外部刺激に強くなりエイジングケアにもつながるでしょう。
NMFの約40%は16種類のアミノ酸で、その中でも含有量の多い4種類のアミノ酸は次のとおりです。
アミノ酸 | NMFの含有量(%) |
セリン | 19.7 |
グリシン | 14.7 |
アルギニン | 10.3 |
プロリン | 5.6 |
アミノ酸原料は、水分を抱えて保湿し肌のバリア機能をサポートできます。敏感肌の方や肌の調子がよくないと感じた場合に、取り入れてみてください。
アミノ酸化粧品ってどんな成分が入ってる?使い方をチェックしよう!
アミノ酸が、肌のうるおいやバリア機能をサポートしてくれることはわかったけれど、どんな成分や使い方がいいのかまだまだ未知数です。
アミノ酸配合化粧品を次のような3つに分類したときに、チェックする成分と化粧品の基本的な使い方を紹介します。
- 保湿系
- バリアサポート系
- コラーゲン生成サポート系
保湿系

保湿系のアミノ酸には、次のものがあります。
- セリン
- グリシン
- アラニン
NMFに多く含まれるアミノ酸のうち上位3つが、セリン、グリシン、アラニンです。そのため、3種のアミノ酸を含むスキンケア化粧品を使用すると、角質層の水分量増加が期待できるでしょう。
バリアサポート系

バリアサポート系のアミノ酸には、次のものがあります。
- アルギニン
- リシン
2種のアミノ酸は、成分の大きさが非常に小さく角質層へ浸透しやすいため、バリア機能が低下した肌へのバリアサポートに大きく貢献してくれるでしょう。特に、リシンは傷ついた肌の修復作用や保湿機能を高める働きが注目されています。
コラーゲン生成サポート系

コラーゲン生成サポート系のアミノ酸は、次のものがあります。
- プロリン
プロリンは、コラーゲンに含まれるアミノ酸で、とても小さな分子です。そのため、角質層まで浸透しやすく、水分を吸着して保湿する水溶性保湿剤としても働きます。
他にも、コラーゲンの合成を促進する実験結果が報告されたことから、コラーゲン生成を助ける成分としても注目されています。
アミノ酸化粧品の使い方
アミノ酸化粧品の使い方は、一般的なスキンケア方法と変わりません。化粧水、乳液、美容液、クリームなど、基本的にはライン使いすることが望ましいでしょう。
アミノ酸が複数配合されている化粧品を選ぶと、
- 保水効果が高まりやすくなる
- 肌への浸透性が高まりやすくなる
- 幅広い肌悩みに対応できる
といったメリットが期待できます。健やかでゆらぎにくい肌を叶える一歩として、ぜひ取り入れてみてください。
アミノ酸化粧品はどう選ぶ?重要なことはなに?

アミノ酸化粧品を選ぶ時に重要なことは、アミノ酸が肌の保湿機能やバリア機能をサポートし、ゆらぎにくい土台づくりに役立つことです。アミノ酸化粧品の選び方のポイントを確認してみましょう。
アミノ酸の成分表示をチェック
アミノ酸が入っている化粧品の成分表示には「アミノ酸」の表示はありません。上記の成分を参考に「セリン」「プロリン」「グリシン」などといった成分が表示されているかをまず確認してみましょう。成分の表示順は、多い順で表示されていることがあるため上位表示されているものが望ましいです。
さらに、数種類のアミノ酸が配合されているものを選ぶことで相乗効果が期待できるのでおすすめです。
アミノ酸以外の保湿成分をチェック
乾燥が気になる方はアミノ酸に加えて、その他の保湿成分(セラミドやヒアルロン酸など)が配合されているものを選ぶこともおすすめです。
添加物をチェック
着色料や香料、アルコールなどは、肌の状態が悪い時や敏感肌の方にとっては、肌への刺激となりやすい成分です。アミノ酸化粧品の成分表をしっかりとチェックし、不使用であることを確認するとよいでしょう。
つまり、シワやハリ対策といった「攻め」のケアよりも、まずは肌のうるおいやバリア機能を支える「守り」のケアの重視が必要です。年齢を重ねると、乾燥による小ジワやごわつき、外部からの刺激でゆらぎが起こりやすくなります。
そのため、肌本来の力を底上げしてくれる成分を選ぶことが大切です。まず、肌の基礎を整える「守り」のアプローチを取り入れることで、長く安定した肌状態を目指していきましょう。
▼守りのケアの記事はこちらから
まとめ
年齢を重ねると、シワやたるみなどの気になる部分が増えてきます。
こうした変化の背景には、肌のうるおい不足やバリア機能の低下が関係します。アミノ酸は、角質層の天然保湿因子(NMF)やコラーゲンを構成する成分として欠かせず、肌本来のうるおいやバリア機能を支える重要な成分です。
年齢を重ねたエイジングが気になる方こそ、アミノ酸化粧品を取り入れて「守りのケア」から始めてみましょう。

肌に「マル」な成分だけを使用した、スキンケアブランド「肌○(はだまる)」編集部によるwebマガジンです。
肌◯では、肌の「バリア機能」を整えて健康な肌を目指す、低刺激・高保湿のスキンケアシリーズを展開しています。敏感肌・トラブル肌で悩む方が、最後にたどりつくスキンケアブランドをつくりたいという想いから、スキンケアに関するさまざまな情報発信をしていきます。今後とも、どうぞよろしくお願いします。
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